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新型コロナ拡大を防ぐ緊急提言!!

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今年も残り少なくなりました。

今年1年を振り返ってみると、コロナで始まりコロナで終わる最悪な1年となったしまいました。

久しく投稿していなく申し訳ありませんでした。

さて、寒くなり本格的にコロナが勢力を増す季節となってきましたが、流行感冒の一種ですので、まだまだこれからが本番です。

感染者総数は、私の予想では、日本全国で600万人くらいまで行くのではないかと思っていので、今感染が急激に増えていることについては、冷静に判断し、一喜一憂しないことが大切です。

それでは肝心の拡大を防ぐにはどのようにすればよいか、50年以上の危機管理を専門に仕事をしてきた私なりの方法をお伝えしますので、是非心ある方は実践してみて下さい。

その1 感染拡大の原因

感染経路の一番の原因は、濃厚接触です。接客業を営んでいるお店での感染が一番です。

すなわち、近距離で話すことによる「直接感染」です。

会食中に感染が拡大したとの報道が多く報じられていますが、会食中感染率は、日常宴会及び外食・居酒屋等飲食関係での会食を分母にした場合、0コンマ以下の感染率です。

会食中となれば、日本全国の飲食店の数670,468()、働く人のは 4,367,987(人)(平成21年調べ)、ここですべて感染することになりますがそんなことはあり得ないんですね。

コロナウイルスは、熱いものに弱いので、仮に熱い料理に飛沫が飛んでもウイルスは死滅します。

間接感染で一番危険なのが、手指についたウイルスを直接口・鼻・目を触ることによる感染です。手はあらゆるものを一日中触り続けています。たまに手指消毒したところですぐに物に触りますから一番不潔とされています。

次に、一般的に報道されていないのが「マスク感染」です。

マスクが、ウイルスを付着させそれを呼吸する時吸い続けることによる感染です。

布製マスク、不織布マスク、サージカルマスク、N95マスクいずれもコロナウイルスによる感染を防ぐことはできません。ここで大切なことは「感染防止にマスクはならない」ことを理解することです。

報道で、〇〇大学の感染チームがマスクによる効果と題して、マスクをしている時としていないときの感染率を示しています。

健康な人がマスクをしていると、感染者の飛沫は、4割強防ぐことが出来る。陽性者がマスクをしていると7割以上が防ぐことが可能である。従って「マスク着用」は必ず必要です。と言われています。

ここで大きな落とし穴に気づいてください。

しかしよく考えてみてください。マスクが感染防止になるとすれば100%でなければなりません。あくまでも予防効果はあります。しかし、感染は100%防ぐことはできませんよ。ということに気が付かなければなりません。

また、マスクをしている人のほとんどが、一日何回も鼻を中心に手で触っています。

某病院で看護従事者から患者に感染しました。お互いマスクを着用していましたが、感染したんです。原因は、患者と看護従事者が近い距離で問診等会話をしていることです。

このように、何が一番危険であるかを理解しなければ、誰かが言ったからとか、報道機関で報道されたからとかで判断するのは大変危険です。自分でしっかりと理解することが大切です。

自分の命は自分で守る!自分の命は人は守ってくれません。災害対応の危機管理の大原則です。もう一度言います。自分で理論的に正しく判断し、自分の命は自分で守るを鉄則としてください。

その2 原因に基づき対策は

感染リスクの一番高い接客業での対策は次のようにすれば感染はほぼ防げます。

店内の消毒をこまめにすることは当然です。一番大切なことは従業員を守ることです。

毎日の検温。2週間ごとのPCR検査。体調不良者の出勤停止(罰則規定適用)これを自主規制とせず、国からの通達とし、更に、行政機関による不定期の立ち入り検査の実施の徹底。これが必須です。

※体調不良者とは、体温が37.5度以上はないが、体がだるい、寒気がする、食欲がない日にちが2日以上続いている。等々平時の体調と比較し異常があることをいう。

マスクは、フェースシールド、マウスガードは、飛沫が付着してもほぼ感染防止になります。(100%とは言えません。)しかし、その他のマスクは、マスクに付着したウイルスは簡単に通り抜けますので、要注意です!

特にマスクを着けている人ほとんどがとる行動は、何気なしに手でマスクの中央部分を触っていることです。

先ほど述べましたが、手指が一番不潔といいました。この一番不潔な指でマスクを触ることは、手についた汚れ等をマスクで拭き取っているということです。更には、マスクが安全と勘違いをし、近距離での会話をする。

飛沫は100%防ぐことはできないと立証されていますので、マスクに付着しウイルスは取れません。すなわちマスクは予防効果はあるものの、感染率も高いということです。

しかし、マスクは、自分が陽性者である。叉は、感染リスクの高いところにいた。このような人は必ず着用しなければなりません。(抑止効果)逆に健康な人は、必要なところで必要な時間のみ着用するようにしてください。

その3 感染は必ず防ぐことが出来る

①一番大切なことは、マスクをしていようがしていまいが、「セーフインターバル(安全な間隔)」をとることです。=(格言)抱き合う前にPCR検査で陰性を確認!

混雑しているところでは、会話をしない。(乗り物の中・スーパー等・娯楽施設等々)

③手指消毒は徹底する。特に物を食べる前には手洗いを守ること。

④感染拡大地域内において、感染拡大要素の高いところは避ける。

⑤自己免疫力を高めることでほぼ感染は防げます。最近、髪の毛100本程度で自己免疫力を確認することが出来るので、大いに利用することを勧めます。

令和3年2月頃には我が国でもワクチン投与が始まります。もう少しの辛抱です。あと数か月間だけ皆さんいっしょになって頑張ってみませんか。

今年も残り少なくなりました。

今年1年を振り返ってみると、コロナで始まりコロナで終わる最悪な1年となったしまいました。

久しく投稿していなく申し訳ありませんでした。

さて、寒くなり本格的にコロナが勢力を増す季節となってきましたが、流行感冒の一種ですので、まだまだこれからが本番です。

感染者総数は、私の予想では、日本全国で600万人くらいまで行くのではないかと思っていので、今感染が急激に増えていることについては、冷静に判断し、一喜一憂しないことが大切です。

それでは肝心の拡大を防ぐにはどのようにすればよいか、50年以上の危機管理を専門に仕事をしてきた私なりの方法をお伝えしますので、是非心ある方は実践してみて下さい。

その1 感染拡大の原因

感染経路の一番の原因は、濃厚接触です。接客業を営んでいるお店での感染が一番です。

すなわち、近距離で話すことによる「直接感染」です。

会食中に感染が拡大したとの報道が多く報じられていますが、会食中感染率は、日常宴会及び外食・居酒屋等飲食関係での会食を分母にした場合、0コンマ以下の感染率です。

会食中となれば、日本全国の飲食店の数670,468()、働く人のは 4,367,987(人)(平成21年調べ)、ここですべて感染することになりますがそんなことはあり得ないんですね。

コロナウイルスは、熱いものに弱いので、仮に熱い料理に飛沫が飛んでもウイルスは死滅します。

間接感染で一番危険なのが、手指についたウイルスを直接口・鼻・目を触ることによる感染です。手はあらゆるものを一日中触り続けています。たまに手指消毒したところですぐに物に触りますから一番不潔とされています。

次に、一般的に報道されていないのが「マスク感染」です。

マスクが、ウイルスを付着させそれを呼吸する時吸い続けることによる感染です。

布製マスク、不織布マスク、サージカルマスク、N95マスクいずれもコロナウイルスによる感染を防ぐことはできません。ここで大切なことは「感染防止にマスクはならない」ことを理解することです。

報道で、〇〇大学の感染チームがマスクによる効果と題して、マスクをしている時としていないときの感染率を示しています。

ここで大きな落とし穴に気づいてください。

健康な人がマスクをしていると、感染者の飛沫は、4割強防ぐことが出来る。陽性者がマスクをしていると7割以上が防ぐことが可能である。従って「マスク着用」は必ず必要です。と言われています。

しかしよく考えてみてください。マスクが感染防止になるとすれば100%でなければなりません。あくまでも予防効果はあります。しかし、感染は100%防ぐことはできませんよ。ということに気が付かなければなりません。

また、マスクをしている人のほとんどが、一日何回も花を中心に手で触っています。

某病院で看護従事者から患者に感染しました。お互いマスクを着用していましたが、感染したんです。原因は、患者と看護従事者が近い距離で問診等会話をしていることです。

このように、何が一番危険であるかを理解しなければ、誰かが言ったからとか、報道機関で報道されたからとかで判断するのは大変危険です。自分でしっかりと理解することが大切です。

自分の命は自分で守る!自分の命は人は守ってくれません。災害対応の危機管理の大原則です。もう一度言います。自分で理論的に正しく判断し、自分の命は自分で守るを鉄則としてください。

その2 原因に基づき対策は

感染リスクの一番高い接客業での対策は次のようにすれば感染はほぼ防げます。

店内の消毒をこまめにすることは当然です。一番大切なことは従業員を守ることです。

毎日の検温。2週間ごとのPCR検査。体調不良者の出勤停止(罰則規定適用)これを自主規制とせず、国からの通達とし、更に、行政機関による不定期の立ち入り検査の実施の徹底。これが必須です。

※体調不良者とは、体温が37.5度以上はないが、体がだるい、寒気がする、食欲がない日にちが2日以上続いている。等々平時の体調と比較し異常があることをいう。

マスクは、フェースシールド、マウスガードは、飛沫が付着してもほぼ感染防止になります。(100%とは言えません。)しかし、その他のマスクは、マスクに付着したウイルスは簡単に通り抜けますので、要注意です!

特にマスクを着けている人ほとんどがとる行動は、何気なしに手でマスクの中央部分を触っていることです。

先ほど述べましたが、手指が一番不潔といいました。この一番不潔な指でマスクを触ることは、手についた汚れ等をマスクで拭き取っているということです。更には、マスクが安全と勘違いをし、近距離での会話をする。

飛沫は100%防ぐことはできないと立証されていますので、マスクに付着しウイルスは取れません。すなわちマスクは予防効果はあるものの、感染率も高いということです。

しかし、マスクは、自分が陽性者である。叉は、感染リスクの高いところにいた。このような人は必ず着用しなければなりません。逆に健康な人は、必要なところで必要な時間のみ着用するようにしてください。

その3 感染は必ず防ぐことが出来る

①一番大切なことは、マスクをしていようがしていまいが、「セーフインターバル(安全な間隔)」をとることです。=抱き合う前にPCR検査で陰性を確認!

混雑しているところでは、会話をしない。

③手指消毒は徹底する。特に物を食べる前には手洗いを守ること。

④感染拡大地域内において、感染拡大要素の高いところは避ける。

⑤自己免疫力を高めることでほぼ感染は防げます。最近、髪の毛100本程度で自己免疫力を確認することが出来るので、大いに利用することを勧めます。

令和3年2月頃には我が国でもワクチン投与が始まります。もう少しの辛抱です。あと数か月間だけ皆さんいっしょになって頑張ってみませんか。

 

平成26年8月に広島市を襲った土石流災害から1年経った今年、またもや関東・東北を襲った豪雨災害、毎年大規模化する自然災害で犠牲者が後を絶ちません。

今回の災害は、川幅400mもの巨大鬼怒川がまさか氾濫するとは誰が予測したんでしょうか。しかも堤防が決壊する被害にまで発展してしまいました。

被害に遭った地域の方は、「まさかここで」「まさか自分の家が」「まさかこの川が氾濫するとは」いつも聞かれる「まさか」の言葉です。

今や正に、まとまった雨が降ればすぐにでも災害が発生すると思わなければなりません。

今回の災害で、避難指示が発令になった時点で、どれほどの方が避難したか調査したところ、とんでもないことが分かりました。

行政側の対応の遅れは認めざるをえませんが、それにしても避難指示が発令になっても避難行動を起こしていません。

宮城県大崎市の各地区の動きを検証したところ、平均0.3%の方しか避難指示に従っていないことが判明しました。

最も多くの方が避難した所でさえ、22.6%でした。

被害に遭われ、避難せずに(避難できなかった方含む)犠牲にならなかった方は、運が良かったとしか言いようがありません。命を落としていたかもしれませんから。

避難を促すには、住民に対し情報をいかに早く適切に伝えるかが重要です。その一つが「同報系防災行政無線システム(屋外スピーカー、個別受信機)」です。

それでは、避難に関する放送はどのようにすれば有効になるかを提言いたします。

屋外スピーカーから流れる内容が聞こえない。または反響して何を言っているかわからない。といった声を聞きます。

屋外スピーカーでの情報伝達システムは、ツールの一つとしては必ず必要ですが、100%でないことも事実です。

聞こえないから意味がない!という前に、住民としては聞く努力をすることが一番重要です。(重要ポイント)

① 防災無線で放送があれば、とにかく聞こえるような方法をとること。(外に出る。窓を開ける等など)

② 聞こえなかった場合は、スピーカーが付いている電柱の下のボックスの中に受話器があるので、それで再生確認する。

③ 音声再生確認電話があるので、NTT回線で指定されている番号で発信元へ電話すれば、自動再生で放送内容が確認できる。

行政の対応方法

① 放送担当者は、声が良く通る職員が放送すること。(マイクを通すものの、声には波長があり、普段から良く通る人の声は更に有効となる。)

② 予告トーンの「ピンポンパン」は使わない。(通常放送と思い、聴く側に緊張感が発生しない。)

③ 避難準備情報は、放送の中で「避難の準備をしてください。」と言うだけではなく、最初に「避難準備情報です。」「避難準備情報です。」と2~3回必ず告げる。

④ 予告トーンは、緊急通知の場合のトーンを作っておく。(サイレンは必ずしも有効ではないので、短信号で波長の高い音を採用すると有効である。)

⑤ 避難勧告・避難指示は避難の判断に使われているが、住民にとっては危険度が低くとられる言葉になっている。(命令と言う言葉が使われないので。)

⑥ 気象警報のランクが「特別警報」という危険度が高いランクが設定されたが、これは、気象庁での警告判断のランク付けなので、行政は更に行動を起こす言葉に変えて伝えなけ

ればならない。

これからは、「非常事態宣言を発令します。」という言葉を最終手段として使うことを重要なポイントとして提言します。

住民は、非常事態宣言が発令されれば、必ず避難する。避難困難者は行政を中心に地域全体で避難にあたるといった措置をとることが重要となります。

現在は、避難指示が最終の避難通告となっていますが、過去の災害事例を見てもほとんど効力を発していないのが現状です。

ややもすると、行政側は、指示を出したのに避難しないのは住民が悪いと思っている節があります。とんでもないことです!

いかにして命令一家で動かすか、それが住民の命を救うカギであることを、特に市町村長は認識していただきたいと思います。

私は常日頃から、「分子の原理」という言葉を皆さんに伝えています。

災害発生は全国どこにでも存在しています。これが分母であり、その中で分子の1にあたったところが犠牲となるのです。

次はあなたの所が分子の1になるかもしれません。

多発する大規模豪雨災害に対応するためには、まず自分の住んでいる地域がどのような状態であるかを知ることから始めよう。

孫子の兵法の如く「敵を知り 己を知れば 百戦危うからず」近年の災害の状況を知る。その災害が自分の地域に襲ってきた場合はどのようになるかを知る。これらが分かれば、どのような災害が発生しようと、早めの対応ができるので身の安全が図られる。

①我が地域はどのような地質であるか。

真砂土・砂時等地盤が固いか、軟弱なところか。団地の場合「切り土」か「盛り土」なのか。等など。

②危険な個所の確認

土砂災害、河川氾濫、道路・橋の冠水、液状化、過去の災害と対策施設の整備状況

③避難場所、避難経路の確認

指定避難所、一時避難所、災害に適応した避難所、避難経路上の危険個所、地区内の安全な場所(夜間、豪雨時の避難は危険)

④地区内の世帯構成

災害時要援護者(高齢者、障害者等)、昼間と夜間の違い(遠方の職場、留守は?)、災害時は(消防団等で出動、留守は?)

⑤情報収集と伝達

市からの情報の種類(注意喚起、避難勧告等)、防災情報の入手方法(ケーブルテレビ、インターネット、防災行政無線、個別端末等)、地区内の連絡網

⑥地区の財産

資材:建設機械、チェンソー、除雪機等など。

施設:病院、コンビニ、薬局、公衆トイレ等。

人材:医師、看護師、建設業、アマチュア無線等災害時重要資格者。災害体験者(過去の災害の語り部)

 

初動対応とは?

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防災に関心のある方から、「初動対応」とは本来どのような意味を示すでしょうか?との質問がありましたので紹介します。

初動対応とは、まさに「初期の事象にどう対応するか」です。

災害により異なりますが、共通して言えることは、事が起こってからすぐに動き出すことも「初動対応」ですが、事象がおこる直前に対応することが本来の「初動対応」です。

一般的には、事象が発生した直後に速やかに対応するのが「初動対応」と言われていますね。勿論広義でとらえれば一般的です。

たとえば、台風の襲来は、事前に予測できます。進路にあたるところは対策をとりますが、被害が出る前に動き出す。これが本来の初動対応です。

「備えあれば憂いなし」という言葉がありますが、これは、いつ発生するかわからない災害に対し、日頃からの対応の備えですので、このようにいつ発生するとも限らない災害に対する対策は初動対応とは言いません。むしろ、「初動対応」がとれる仕組みづくりと言ったところでしょうか。

要するに、「時機を逸しない対応」が初動対応です。

地震災害、豪雨災害、救命対応、火災、その他各事象により、「何をしなければならないか」を身につけておいてください。

小自治体における防災体制の在り方

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総務省の「災害情報伝達手段の整備に関するアドバイザー」を委嘱されて全国を回る中で、防災担当職員の不足から体制整備に悩みを持つ自治体があまりに多いのに驚きました。

今回は、同じ悩みを持つ自治体に対して少しでもお役に立てればと、このコラムでアドバイスをしたいと思いますので参考にして下さい。

まず体制整備の問題点は次の2通りが考えられます。

① ここ10年以上大きな災害に見舞われたことがないため、ハード整備予算は後回しとなり、職員も防災に対する意識が低下している。

② 防災担当者が1名から数名程度と少なく、しかも兼務体制であることから、必要とは思いつつ実質満足な業務ができない。

まず、行政のトップの考え方を変えることが重要です。(格言:政治家は防災に重点を置くほど他の業務を発展させることができる。)

今正に災害列島日本!と言っても過言ではない時代となり、防災の重要性はわかっていながら、体制整備がとかく後回しにされてきています。

限られた予算の中で、優先順位を付ければ、確かに災害もここ何年間発生しないとなれば、防災対策費については、優先順位は当然後回しになっても仕方がないところではあります。

しかし、調べてみると、防災の認識が薄い原因に、これまでも大きな災害はほとんど発生していない。当分何も起こらないだろう。またある地域では、神様が守ってくれるから大きな災害は発生しない。といった、まあなんとも楽天的考えに立つ人がいることに驚きです。

これが正に「正常化の偏見」の典型的例であります。

私は、常に人間社会における安全安心は、「犠牲の上になりたっている。」と警鐘を鳴らしています。

誰かが犠牲にならなければ事が動かないといった大変残念な世界なのです。

今年の災害も振り返ってみてください。考えられないほどの豪雨災害を受けた自治体は、早速体制整備を強化しました。予算規模としても数億円から数十億円です。

ここで重要なことは、「犠牲者は帰ってこない!」ということです。

まずはこのことを十分に認識していただきたいと思います。

では実際日頃からどのような対策をとればいいのでしょうか。

それは、今すぐにでも出来ることがあるのです。まずお金がかからない「人材育成」です。「防災に強い人づくり」に取り組んでいただきたいと思っています。

担当者が1名の防災部署でも、数十万都市以上の体制に決してひけを取ることはないのです。

それは何故か、考え方一つです。小都市は当然対応する人口も少ないのです。

結局大都市であれ小都市であれすることは一緒なのです。そこでマンパワーをいかに構築するか。(優秀な人材育成方法については別の機会にお話しします。)

今回は、考え方を変える!方法を提案します。

① 次は自分の市町村が自然災害の餌食になるのではと思え!

② 犠牲者が出てからではいくら言い訳をしても通用しない!

③ お金は生きた金を使え!(補助金の有効利用と補助メニューの知識習得)

④ お金のみに頼るな、ソフトアイデアにはお金がかからない!

小規模自治体の唯一1名の防災担当者の方、一人では何もできない!ではなく、考え方一つでいくらでも出来ます。

頑張ってください。まずはすぐにでも取り組んでください。これからいくらでも相談に応じます。

 

去る11月6日、第2回目の島根県地震被害想定に基づく減災計画を策定する委員会が開催されました。

「島根県地震・津波防災戦略」としての内容策定です。

災害をいかに減らすかについては、ハード・ソフト両面から対策を取らなければならないということは言うまでもありません。

島根県における減災目標は、災害犠牲者0を目指します。

計画期間内では、宍道断層の地震による死者数を5割以上、経済被害額(直接被害額)を4割以上減少させます。

また、出雲市沖合(断層北傾斜)の津波による死者を0人にします。

このような目標を立てたところです。

私としてこの委員会で申し述べたことは、○○をすれば○○を○○%減少できる。これはすべての計画でいえることなのですが、方法論をどうするかなのです。

予算をしっかりつけてハード対策をすることができればもちろん対策としては十分です。しかし現実的では全くないのです。

そこで優先順位ということになるのです。このように書けば皆さんは当然!当たり前のことを言っていると思われるでしょう。

災害をいかに防ぐかは、そこに何をしなければならないかを考えれば、予算には限界がある。のではなく災害対応を最優先課題とする。という考えを示せばおのずと予算はつけなければなりません。

以前から、このコーナーで、事前対策をとるととらないとでは災害発生時の経済損失は膨大なものになると述べました。

今なぜこのように力説するかと言えば、まさに目の前に大規模災害が次々と来る現実の中に入っているということです。

確かに以前は日本列島も休眠状態の時がありました。しかし今は活動期に入っていることを国全体で認識することです。(認識していればこのようなコメントはしません。)

松江市の松浦市長が私にこんなことを言われました。

「防災対策は、一般事業には比較にならないほど膨大な経費がかかる。したがって、必要とは思いつつも市民の理解を得るのはそれなりの理由が必要である。今までタイミングを見据えていたので、今がまさにそのタイミングと思っているから対策をとることとした。」と。

この島根県の減災計画は今年度中に完成します。これを受けて各市町村の地域防災計画を見直していただくこととなります。

私の「減災基本理念」は次の通りです。

① 人づくり(防災を担う優秀な人づくり)

② 建物の耐震化の促進

③ 避難体制の確保(避難道路・防災道路の建設)

すなわち、防災を真剣に考え行動に移せる人材育成を最優先施策とし、次にハード対策として建物の耐震化、中でも我が家においては一室を耐震化する「我が家のシェルター」、最後の手段は避難することであり、そのための避難・防災道路整備、この基本理念を提言として申し上げます。

 

 

島根県安来市児童クラブ講演終了

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19日、島根県安来市の児童クラブで、「危機管理について」講演しました。

学校の放課後の児童を見守る立場のある人に対し、事故を起こさないようにするにはどのようにすればよいか。

また、事故時の対応は如何ににすべきか。具体的事例を紹介しながら話をしました。

どこの児童クラブも、事故対応マニュアルがほとんどといっていいほど策定されていません。

今日の講演のポイントは、次の通りでした。皆さんも参考にしてください。

① 気配りができない人は、危機管理を任せられない。

   気配りは、日常生活で養う。

② 今なぜいじめが多いのか、自殺する子供が多くなっている原因について。

   子供の健全育成については、3本の柱(親のしつけ・教員の責任・社会の仕組み)が重要である。

③ リスクから目を離すな。

   いやなことには正面から向き合わない。自分に有利に物事を考えてしまう。(正常化の偏見)

④ 児童クラブ等でのマニュアル以外に、子供を預かる上での、自らの危機管理マニュアルを策定する必要がある。

⑤ 地震、風水害・火災・一般事故・不審者侵入等それぞれの事案についての対応を具体的に説明。他

2時間の講義に、研修会に参加された皆様は、非常に熱心に聴いていただきました。

「こんなはずではなかったのに」・「え!こんなことになろうとは。」では済まされないという思いになっていただいたことが今日の一番の成果であったと思います。

日本の財産である「子供」を今の責任ある大人がしっかりと支えてやることが、今私を含めて携わる方々の責務であることを深く認識することが最も重要と考えます。

次は、松江市の生涯学習課で、同じような内容で来月講演します。

以上が本日の

今年7月に、島根県出雲市佐田町佐世御幡地区で大規模な地滑りが発生しました。

徐々に滑り出し、8月に入って一気に滑り、昨日(9月11日)現在でなお僅かづつ動いています。

幅が約150m、高さが約80mほどでしょうか。幸いには、住家被害がなく、人的被害もなかったのですが、今後の滑りで河川がせき止められ、土砂ダムの発生があります。

昨日、藤井基礎設計事務所の藤井俊逸氏の案内で、島根大学地質資源環境学科の汪(ワン)准教授と藤井基礎設計事務所の斉藤氏と大学生の方計5人で調査に入りました。

どしゃ降りの中、今だ少しづつ動いている現場でしたが、伸縮計の状況、クランクの状況等見ることができました。

土質は、第3紀の溶岩火砕岩類の風化が進んだ土で、耐久性がなくなり滑りを発生させたものと思われる。

誘引としては、専門家の話で、7月6日降った雨(一日118mm)が原因と思われるとのことであった。

引き続き警戒が必要であり、更に大規模化する危険性も含んでいることから警戒が必要と思われます。

土砂災害は、100%対策は不可能です。とにかく人的被害を出さないためには、前兆現象を見逃さないことが大切です。

雨量情報、ハザードマップ等私たちが住んでいる地域がどのような地質構造をしているかを知り、いざというときの避難経路を調べ、早めの対策をとることが大変重要です。

市民大学で講演終わる

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市民大学で2講座を受け持ち、2回目が8月24日に終わりました。

1回目は、防災全般についての座学を中心に行い、2回目にそれを生かしたワークショップをDIG形式で行いました。

10人のグループを6班作り、テーマは「台風」、日にち時間ごとに刻々と変わる被害状況を4パターンに付与し、それぞれどのような考えを持ち、対策をとるか考えていただきました。

グループには進行役のリーダーとそれぞれから出た意見を記録する記録係、最後にまとめを発表する発表者を決め、与えられた時間内にさまざまな考えを出していただきました。

発表内容を少し紹介しましょう。

台風が発生しました。との情報のときは、特に何もしないという意見の中で、テレビ等で情報を取りますという意見がほとんどでした。

九州に上陸した時点では、九州の知人に電話して台風情報を取り入れるといった意見が数件出ました。また、要援護者を中心に避難の準備に入るといった考えも出ました。

台風が最も接近した時は、外出もできず、場合によっては避難しなければならない状況にもあることから、この時点では事前対策はとれません。このような状況の中で、工務店に来ていただき家を補強するといった意見も出ました。(すでに遅い!)

また、変わった意見では、ペットの散歩ができなくなるので困る。というのがあり、確かにペットも家族ですので災害時には考えておかなければなりません。

台風対策は、地震とかテロといった災害に比較すると事前に予測ができます。

かといって、ぎりぎりまで何もしなければ、「こんなはずではなかったのに・・・」ということになりますので、対策は早め早めが重要です。

今はまだ太平洋高気圧の勢力が強いですので、西寄りに進路をとっていますが、これから次第に弱くなると上陸する台風となります。

今年は4月から風による被害が多発しました。私は、今年の災害の傾向の一つとして「台風被害」を言い続けています。

また、台風の直接被害もさることながら、前線を伴う豪雨災害にも注意が必要です。

特に台風は進路の東側が被害が大きくなりますので、進路により注意が必要です。

「備えあれば憂いなし」がまさに言えますので、早めの対策を!

これからが台風シーズンです。心して対応しましょう。

広島県から防災講演依頼

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去る7月20日広島市においてLPG保安責任者講習の講師を引き受け、千葉製油所の爆発事故、新潟南魚沼トンネル爆発事故、三井化学爆発事故等現場最前線でのお話させていただきました。

この度、広島県から危険物・高圧ガス危害予防週間における防災講演がお願いできないかと相談があり、引き受けたところです。

10月25日木曜日広島市にて、高圧ガスを含む危険物取り扱いの安全管理をお話しする予定です。

内容等決まり次第このページにてご紹介したいと思っています。

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講演依頼、危機管理のアドバイスの他、防災に関するちょっとした質問など、お気軽にご連絡ください。

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