私にとって、この災害を経験すれば、今後どんな災害が発生しても全て対応出来る力(知力・体力・判断力・決断力)を与えてくれたのが「阪神・淡路大震災」でした。
あれから20年の歳月が過ぎた今年は、いつもの年とは違った新年を迎えました。
消防は、国民の生命・身体・財産を水・火災等あらゆる災害から守ることが使命となっています。
しかし、被災地へ入って不眠不休で倒壊家屋から12名救助しましたが、全て死亡救出でした。1名も生きたまま助けることが出来ませんでした・・・・・。
今でも、あの情景は鮮明に脳裏に焼き付いています。
あの時成人式を迎えたばかりの二十歳の女性は、2階部分が切り離され、2階部分がずれて1階に落ち、1階で寝ていた彼女の身体の真上に落ちてたため即死の状態でした。
実は、私の長女も同い年で、松江で成人式を終え、神戸の学校へ帰ったその時地震に遭ったのでした。
しかし、運命というものは分からないものです。
私の子供は奇跡的に打撲程度で助かったのです。
今では、娘の上の子供が高校生になりました。
防災の仕事をするようになって、数多くの講演依頼の中で地震に係わる内容であれば、どうしても忘れることが出来ないつらい思い出です。
語り部として、災害に対する日頃の備え(心の備え、物の備え)を言い続けています。
未曾有の災害を風化させることなく、次確実に起こるとされている「東海・東南海・南海地震」に、今一度真剣に向き合ってみていただきたいと思います。 合掌。