今年7月に、島根県出雲市佐田町佐世御幡地区で大規模な地滑りが発生しました。
徐々に滑り出し、8月に入って一気に滑り、昨日(9月11日)現在でなお僅かづつ動いています。
幅が約150m、高さが約80mほどでしょうか。幸いには、住家被害がなく、人的被害もなかったのですが、今後の滑りで河川がせき止められ、土砂ダムの発生があります。
昨日、藤井基礎設計事務所の藤井俊逸氏の案内で、島根大学地質資源環境学科の汪(ワン)准教授と藤井基礎設計事務所の斉藤氏と大学生の方計5人で調査に入りました。
どしゃ降りの中、今だ少しづつ動いている現場でしたが、伸縮計の状況、クランクの状況等見ることができました。
土質は、第3紀の溶岩火砕岩類の風化が進んだ土で、耐久性がなくなり滑りを発生させたものと思われる。
誘引としては、専門家の話で、7月6日降った雨(一日118mm)が原因と思われるとのことであった。
引き続き警戒が必要であり、更に大規模化する危険性も含んでいることから警戒が必要と思われます。
土砂災害は、100%対策は不可能です。とにかく人的被害を出さないためには、前兆現象を見逃さないことが大切です。
雨量情報、ハザードマップ等私たちが住んでいる地域がどのような地質構造をしているかを知り、いざというときの避難経路を調べ、早めの対策をとることが大変重要です。