» 2015 » 2月のブログ記事

あるところで偶然、サンフランシスコへ25年住んでいるというKさんとお会いする機会がありました。

勿論日本人の方です。

話が弾んで、世間話から災害対応の話になり、そのような話をする雰囲気の所ではなかったのですが、つい災害対応の話になると私の心に火が付いてしまいました。

日本おける近年の災害発生状況、今後の災害発生危険、住民はこれから何をしなければならないか、延々と30分以上話してしまったのです。

ちょっとしたミニ講演でした。

私とKさんはその場で分かれてからはお会いすることはありませんでした。

なんと3日前に突然メールが入り、「覚えていらっしゃいますでしょうか?・・・・・」から始まる文面でした。

当然、あのように朗々と話しましたので忘れるわけがありません。また女性の方できれいな方でしたのでなおさらでした。スミマセン。

メールの内容は、「東海・東南海・南海」地震の発生危険はどうかということと、2020年の東京オリンピック開催に、首都直下型地震は大丈夫か?等々の質問内容でした。

一応私の考えをメールで返信させていただきました。

不思議なことに、この日は何故か珍しい方からのメールが届く日でした。

最初に、サンフランシスコから届き、次に謀中央のテレビ局さんから防災関連番組制作についての相談、その後謀市の副市長さんからのメール、最後は金沢在住の方からの防災情報提供、こんなことってあるんですね。

改めてつくづく感ずるのは、世界中が人命にかかわる災害等に非常に関心が高くなっており、しかも今「災害」と言った渦巻きの中に地球がすっぽりと入り、洗濯機のようにぐるぐる回っている状況で、強い水流に当たったところは被害が大きく、そうでないところは被害が少ない。

しかし、いずれ回っている渦の強い所にあたることは確実である。と言うことです。

総務省から委嘱を受けている事業で、災害情報伝達に関するアドバイス事業の今年度の計画が、平成27年2月6日を持って終了しました。

この事業は、災害発生時、若しくは平時の災害対応の観点から、全国各自治体から、最も適した情報伝達等災害対応手段をアドバイスいただきたいとの要請に答えて、総務省から出前講座の様な形で出向いて指導助言をすると言った事業です。

本年度は、全国70に近い自治体からの依頼で、それぞれの自治体にあった対応方法を、行政の専門家から、技術系の専門家から、そして財政面等国としての支援策について、それぞれの立場の担当者が3名から4名で、各自治体を訪問してアドバイスを行いました。

私は、昨年から今年にかけ、東北、北陸、中国、九州と回らせていただきました。

ここ近年多数の犠牲者を伴う災害が多発し、しかも予想をはるかに超えた災害となり、これにより、自治体の対応の不備を指摘されることが多くなってきています。

各自治体を訪問し話を聞くと、首長さんをはじめ、災害対応部署の担当者は、いつ自分の地域に災いが降りかかってくるか、その時には適切な対応が出来るのか、と言った不安に駆られると話してくれました。

あらゆるツールを使って住民の皆様にはいち早く災害情報を提供したいと思われているのは全ての自治体です。

しかし、予算なくしては机上の空論となってしまうところで、誰もが悩んでしまうのです。

国としても、可能な限りの財政支援策を構築し、数多くのメニューを作り予算措置をされています。

この事業は、これらをうまく使えるようアドバイスをすると共に、一方では人材育成と言ったソフト面でのアドバイスを行っています。

具体個別の方法及び対策は別の機会にお話しすることとし、私として特に強く言いたいのは、担当部局の職員は自信を持って対応しなければ、犠牲者は必ず発生する。と言うことです。

ハードがダメならソフトで、と言った知恵を出すこと。そのためには自信がなければどうしようもありません。これが出来て初めて災害対応のプロと言われるのです。

防災部局の職員さんは、市民から見れば「災害対応のプロ」なのです。

私が訪問した自治体の皆様、かなり厳しいことも申し上げましたので、防災の仕事はもうイヤダ!と言わないようにしてください。

何か不安なことがありましたらいつでも声をかけて下さい。可能な限りアドバイスを行いたいと思っています。

少しでも心の支えになれば・・・・・・・・・。

1月30日に山口県光市で、「光地区防災協会」主催の防災講演会に招待いただき、2講演行いました。

光市は、約5万人の都市で、消防本部が管轄する光地区の管内人口は約9万人の都市でした。

担当していただいた光地区消防本部の予防課長さんを中心に、直接担当の「久永」さんは昨年から綿密に計画を練られ、私の所へは11月14日に依頼がありました。

それから約4カ月、これほどまでに再三にわたり連絡調整を行われた依頼者もあまり記憶にありません。

それほどまでに、この防災講演にかける意気込みを感じたところでして、是非期待以上のものを示してあげなければと思ったところでした。

更には、一つの後援会に、一部、2部それぞれ対象者が別と言うことで、内容も変えていただきたいとのことで、これも私としては初めてのことでした。

一部の講演タイトルは「地震・火災・水害から身を守る。~危ないと思ったらすぐ逃げろ!~」二部は「危機管理の原点について~危険物無事故を目指して~」というタイトルにしました。

私の講演ポリシーは、同じ内容の講演を行うにしても、対象者が違っても話す内容は変えることにしています。

例えば、午前午後同じ講演内容で受講者が違っても、主催者は同じですので、主催者からすれば同じ話を2回聞かなければならない訳ですから、つまらないですよね。

そこで、骨子は変えずに、話し方を変えるようにしているわけです。(大変ですけど)

今回は、別内容でしたので、その点は良かったですけど。

主催者の久永さんからは、当初予想していた参加者数をはるかに超え、本当に大成功でしたとの言葉を聞きましたが、私としては期待していただいた内容になったのかとの思いでしたが、私の信条として、「何事にも、自信を持って取り組めば、その誠意は必ず相手の心に残る。」をもって取り組んでいるつもりですので、自分なりによかったのかなと思っているところです。

2部で講演した「危機管理」については、キーワードを「気配り」としています。

消防は、危機管理の最前線で皆さんの安全・安心を守っていますので、特に「気配り」が大きなウエートを占めると言っても過言ではありません。

そんな中、講演前日の天気予報で、30日は瀬戸内海から太平洋沿岸にかけて大雪の恐れとかの予報が流れたものですから、主催者としては、「講師の先生は予定通り来れるか?」大変な心配であったと思います。

しかも、松江から広島まで高速バスで行き、広島から新幹線で徳山市の行程でしたから、雪の影響でバスが遅れれば・・・・・。

実は、私も一抹の不安を感じていました。

実際、松江尾道線の県境から広島県側は、真っ白で、追い越し車線は、輪立ちもないところがあったくらいです。

そこはやはり、プロのドライバーですね。時間への責任感を見せられました。

到着したのは、予定時間の5分前。しかし、新幹線は、新山口駅周辺での降雪のため7分遅れ、こんなことってあるんですね。

光地区の消防本部の皆様気が気でなかったと思いますね。その現われに、当日朝から6本のメールが送られてきました。気配りですね。

このような、消防職員の姿を見て、光地区市民の皆さんは本当に安心して暮らせるのだと感じたところです。

更なる御精進をご期待申し上げます。いろいろありがとうございました。

DSCN1826DSCN1837看板を挟んで斜めに私(立姿)と直接担当の「久永」さんです。

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