県立東部高等技術校で、中小企業を中心とした「産業人育成セミナー」の講師を務めました。もう何回目になるでしょうか?
今回の受講者40名程度を前にして、「消防人生」サブタイトル「現場の最前線で得た教訓」と題して講演しました。
危機管理とか安全管理などは、専門分野ですので話しやすいのですが、いざ自分の「人生の生い立ち」ともなれば話しやすいようで実は一番難しい内容でした。
今回の講演で一番苦労した点と言えば、消防でどのような職業人生を送っていたかをただ話せば簡単ですが、それでは、聞く人は「ふ~ん」で終わってしまいます。
中でも、消防の仕組みについては「なるほど、そのようになっているのか」と言ったところは参考になると思いますが、私的には、災害現場を紹介することで、沢山の方が命をなくされ、また数多くの負傷者を救出していますので、ここでは、なぜそのような事故が起こったのかを話さなければ、同じような事故が発生する可能性がある訳です。
これが正に「教訓」なのですね。
今回の話でも、ついつい感情に浸ってしまいました。
というのも、平成7年の阪神大震災で救助隊長として神戸で活動した時のことです。
私は、レスキュー隊の隊長として一人でも多くの人を生きて救出するのが使命であります。
しかし、残念ながら一人として生きた人を救出することが出来ませんでした。
17年たった今でもあの時の光景は忘れることがなく、つい涙ぐんでしまいます。受講者の皆さん大変失礼しました。
学校の三成教官からは、もうそろそろ講師を断ってこられるのではないかと思っていましたが、「次回第二弾をやりますか。」と言われ、私はまだ話し足りないので、それではと言うことで、次回のタイトルは「労働災害事故は100%防げる!」と題して、消防人生第二弾をお話することとしました。
次回10月16日午前中に皆様またお会いいたしましょう。