松江市八雲町で、国道及び主要地方道、農道の整備促進協議会合同研修会が開催されました。
島根県県土整備事務所及び松江市建設部の幹部以下担当者15名による今後の道路整備についての基本方針等々説明がありました。
国家財政が厳しい中で、道路整備等にかかる公共事業は削減されている現状で優先順を付けながら実施する基本計画の説明があり、現在建設中の道路及び今後の予定も含め鋭意努力をするとのことでした。
防災・危機管理の立場から申し上げますと、役所からの説明は、国、県、市町村とも同じパターンでの説明が殆どです。常に使われる言葉と言えば、「市民の皆さんのご希望に沿うよう努力をしていますが、限られた財源の中ではなかなか厳しいのが現状です。
今後とも上部機関へ要望しつつ努力をしてまいりますので、ご理解・ご協力のほどよろしくお願いします。」如何ですか、よく聞かれる言葉とは思いませんか。
私も大きなことは言えませんが、少なくとも現職の時は、あいまいな表現は極力使わないように心がけていました。説得力ある言葉を使う、また使える人材を育成する。これが正に公務員改革の一つです。
説得力ある説明とは、すなわち「目的なくして方法論なし。」なのです。予算が厳しい、財源がないは方法論に過ぎません。
このように申し上げれば、「ないものはない!予算は限られているから一方的には使えない。」と言い返されます。バランスシート?を引き合いに・・・。こんなことは分かり切っています。
このような現状の中で、首長はしっかりとした時代の背景を見誤らない目的を示さなければならないのです。(当たり前のことが当たり前に出来ない錯覚が起きています)
東日本大震災の教訓から、「災害に強い国」が施策のトップになりました。更に、ここ数年の間に、再度東日本に震度7クラスの地震の発生が予測されています。(歴史から学べ!)
また一方では、東海・東南海・南海3連動地震、首都直下型地震等々と言った大規模地震が目の前に控えています。
今一番大切なことは、国民を守る避難体制です。その第一は道路網の整備です。建物の耐震性は必要ではありますが、絶対的安心の担保にはなりません。
いざという時の逃げ道こそが今最重要課題ととらえるべきです。
島根県に目を向けてみますと、主要幹線道路1本が殆どです。最低3本必要です。(東日本大震災の教訓から)私のホームページの提言にも書いていますが、ビーバイシー1以上、これを防災道路に適用していては絶対にできません。
私も以前は、対費用効果で、一日に数台しか通らない道路は税金の無駄使いと考えていました。しかし、防災道路を考えると、いざという時の避難階段です。各都道府県に3本の防災道路建設を考えることが喫緊の課題といえます。
今回はかなり手厳しく書きました。役所的考えでない防災専門の仕事に付き、改めて住民の安全対策の重要性を発想の転換から考えなければならないと痛感しています。
これからも安全への提言をあらゆる角度から行います。どうか楽しみにしていてください。