5月6日午後0時38分、茨城県に「竜巻注意情報」の発表後、つくば市中心部から北西約12kmで発生した竜巻は、東方向へ巾50m長さ15kmにわたって被害をもたらしました。
私は、9日出雲空港を朝一番の飛行機で東京へ、そしてつくばエキスプレスでつくば市に入り、レンタカーを借り、最初につくば市消防本部へ行きました。
発生経過、被害状況等々話を聞いた後、竜巻が発生した地点からどのように移動したのかを調べるため、発生地点に向かいました。つくば市は御存じのとおり、筑波山のふもとにほぼ平坦地の地形で広がり、その中をほぼ真っすぐな広い主要幹線道路が何本にもあり、更に、街中に街路樹が立ち並び、閑静な学園都市と言ったところです。
このような地形だからこそ竜巻が発せしたとも考えられます。
最初発生したのが、「吉沼地区」の西あたりと言われていますが、被害が出たのは「吉沼地区」で2世帯が被害を受け、その東、「西高野地区」で20世帯、更に東に進み、「大砂地区」で12棟全壊、18棟半壊、そして「和台」「山本」を通過し、一番被害が多かった「北条」では、死者が発生するなど、30棟~50棟が全半壊していました。
竜巻は、台風と違い、台風の横風に対し、下から持ち上げる風が特徴です。建物、樹木被害を見てもそのすさまじさがわかりました。特に樹木は、ねじり回して引きちぎった状況でした。
今回の竜巻、専門家によると3か所で同時に発生したことが分かり、このような竜巻は、日本で初めてだそうです。
竜巻と言えばアメリカと言った考えが一般的ですが、今や異常気象何処で何が起きてもおかしくありません。
「災害を知る」すなわち、「敵を知り 己を知れば 百戦危うからず」で、災害を知り、そこでどのような対応するかを日ごろから心がけることが今最も求められる時に来ています。
この竜巻については、今後の講演活動で詳しくお話したいと考えています。
つくば市消防本部の職員の方、お忙しい中いろいろ対応していただきありがとうございました。