長野県松本市の防火協会から、企業の防火管理者を中心の研修に講演してほしいとの依頼を受け、3月3日に行ってきました。
さしずめ「お雛さま」講演となったこの日は、松本市の市民ホールに約200人強の関係者が参加され、企業における危機管理体制と言うタイトルでお話しさせていただきました。
自然災害から大規模事故までの事例を紹介し、対応の不備、事故につながる要因等々検証結果からお話しさせていただきました。
松本市は過去大きな災害には比較的見舞われていない地域でしたが、昨年の豪雪災害、予期もしなかった「御嶽山」の噴火と言った災害が頻発するようになり、講演前日も「大停電」に見舞われるなど、危機感を持たれるようになったところでした。
話の中で、「私が選んだ26年10大ニュース」の中に、長野県の災害が半数含まれており、参加者の真剣なまなざしがこちらに伝わってきていました。
危機管理で最も欠けているところは、優秀な職人さんが世代交代で次々と退職され、IT時代が不幸にも大規模事故につながる傾向が見え、更には、経年劣化による設備の老朽化も進み、限られた定期点検項目のみで安全を担保していると言った現状に置かれています。
正に、危機管理を一言でいえば、職人と言われる「優秀な人材育成」が急務とされてきました。
そのためには、技術もさることながら、あらゆるところに気配りの出来る人づくりが今最も求められていますよ。といった内容の事を延々1時間半お話しさせていただきました。
一人の睡眠者もなく、目を輝かせて聞いていただいたことに、本当に感謝いたします。
講演の後、役員の方と講演第二ラウンドのお話をしましたが、次々と質問を出され、関心度の深さがうかがえました。
関心度の深さからいえばもうひとつ、役員関係者の方が全員はっぴをまとい、対応されている姿を見た時、他都市ではあまり見かけることのない姿であったため、非常に印象深く感じたところでした。
その夜は、くしくも防火協会の会長さんが経営されている松本駅前の「ニューステーションホテル」に泊ることになりましたが、私としては、次に関心を引くところは、従業員さんの接客態度と防火体制が如何なものかということになってきた訳です。
泊るときくらい仕事から離れ、のんびりとすれば良いものと思うのですが、ついつい仕事熱心?から気になるところでした。
接客は勿論良かったですし、特に配慮されていると感じたのは、各部屋に「非常用懐中電灯」と「防煙マスク」が備えてあったことです。
懐中電灯は、意外とよくあることですが、「防煙マスク」まではそうそう設置してあるホテルはありません。
流石会長さん!宣伝するわけではありませんが、安心して泊まれるホテルと思いました。
しかし、一朝有事の際の対応はどうなのか?こればかりは、実災害が起こらない限り何とも言えませんが・・・・。「人」「物」を見ればだいたい分かります。
今回の事務方は、松本市消防局の野本さんでしたが、非常に細かく準備されお招きいただきましたことに大いに感謝申し上げます。
これからも、市民の安全安心にお力を注いでいただきますようお願いいたします。
またお会い出来る日を楽しみに。
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