平成26年7月9日午後5時から6時にかけ、集中豪雨による土石流災害が発生!
私は、7月28日現地調査に向かいました。
朝5時に松江市を出発し、JRで名古屋まで行き、名古屋駅前でレンタカーを借り、一路南木曽町を目指しました。
あらかじめ、木曽消防署南分署へ連絡し、消防署で状況を聞き現地調査を行うこととしていました。
消防署へ到着したのが午後1時10分、到着時間頃に庁舎の外で私が到着するのを待っていただきました。(流石消防です)
早速、分署長から災害状況について詳細について説明いただきました。
これが南木曽町の被害の全景です。
向うの山が南木曽岳、ところどころ白いところが見えるのが地滑り現場です。
手前の川に堆積しているのが、土石流で流れ出た土砂が堆積しているところです。
今回の特徴は、雨量定点観測所では、2時間で88mmを記録しているにもかかわらず、大規模な土石流が発生していることです。
すなわち、雨量計のない、南木曽岳において相当量の雨が降ったものと思われます。
避難指示は、午後5時40分から45分に出されていますが、その時間にはすでに、川の路肩からはるかに上を土石流が流れていました。(付近住民の話)
私は、被害の一番ひどかった読書(よみかき)地区の4人の方から当時の状況を聞きました。
共通して言えることは、目の前で水害が発生してから避難していることです。
一家4人が家ごと流され、1名(中学生)が亡くなった家も、危ないと思ったその時一瞬にして家ごと流されています。
教訓
1.今までにない側溝等からの出水を何人も確認しているので、この時点で「もしかしたら・・・」との考えで行動に移るべきであったと思われる。
2.行政は、いち早い情報を伝達すべきであったが、雨量定点観測では、そんなに多くの降水量を記録していないため、結果的には判断時期を失っていた。
3.行政、住民とも正常化の偏見があったと思われる。
4.河川改修工事がなされており、3面ともコンクリートブロックで覆われ、砂防堰堤も数か所設けられていたが、ズタズタに破壊されていた。
5.地質が、花崗岩の地で、しかもどこを掘っても、土ではなく岩が出るほど、岩の多い地形であったため、一気の出水で土石流と言うより、石流災害であった。
6.地球の温暖化で、今は「雨が降れば滝となる。」を教訓に、正確な情報をより早くとり、住民で共有し、早めの対応がわが身を守る一番の対策と思われる。
南分署長様、お忙しい中、対応していただき本当にありがとうございました。
この教訓を全国民の方に伝達し生かしていきたいと思います。
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